植物療法  研究トピックス

お肌はとってもデリケート・・。皮膚の状態は内的及び外的要因により大きく変化することを実感している方は多いだろう。

私たち日本人の暮らしに葉取っても『馴染みの深いグリーンティー、いわゆるお茶。カテキンなどのポリフェノール(フラボノイド)を多く含み、抗酸化作用を示すグリーンティー(チャノキ Camellia sinensis ツバキ科)を局所的に用いると、紫外線による皮膚傷害を低減させることがこれまでにも報告されている。
グリーンティーのフラボノイド摂取により、光による刺激を防御する効果が得られ、皮膚ガンのリスクの低減や、皮膚の質の向上が期待されている。

今回紹介する研究報告では、長期試験として、グリーンティーの摂取による、紫外線曝露に対する皮膚の感受性や、皮膚の構造や、状態などへの影響について、ランダム化二重盲検比較試験による検証を行なっている。

年齢40~65歳の健常女性60名を対象として、グループを分け、総カテキン1402mgを含むグリーンティーか、もしくはエピカテキン100mg、エピガロカテキン-3-ガレート(EGCG)980mg、エピカテキンガレート(ECG)238mgを含むグリーンティー飲料か、カテキンを含まないプラセボを、一日一リットル、12週間摂取することとした。

試験開始時と、開始6週後と12週後に血液のフラボノイド含量と皮膚の状態が調べられ、また紫外線を背部の皮膚に照射し、24時間以内に皮膚の色が調べられた。皮膚の弾力性、密度や厚さ、テクスチャー(質感、肌理の粗さ、皮膚の落屑やしわなど)、含水量、水分蒸散といった、いきいきとしたお肌の指標となるものもさまざま調べられたのだった。

その結果、グリーンティー群では、血液のフラボノイド含量が、開始時と比較して、また対照群と比較して有意に上昇、皮膚の赤みも開始時と比べて6週後で16%低下、12週後で25%低下と有意に効果がみられ、これは対照群と比較して顕著であったとのこと。12週後には、グリーンティー群では、開始時と比較して、皮膚の粘弾性や肌理の粗さは減少、皮膚の弾力性や密度、含水量は上昇、皮膚の落屑や水分蒸散量は低下するというように皮膚の状態に改善がみられた。

一方グリーンティーを使わない対照群では、皮膚の落屑が低下、含水量が上昇したことのみ確認されたとのこと、また、グリーンティー群では、皮膚血流及び酸素飽和度が、6週後で各々40%、38%上昇、12週後では29%、40%上昇したが、対照群では特に変化はなかったのだそうだ。


この研究では、更に、短期試験として15名の女性を対象に(背景は前述と同じ)、グリーンティーエキスを含むカプセルを摂取し、毛細血管の血流量を摂取後240分以内に測定した。

その結果、血清エピカテキンの量は長期試験の3~30倍となり、グリーンティーエキス2.0gのカプセルを摂取すると2時間後に血清エピカテキンの量が最高になり、血流は摂取後15~30分で上昇するがすぐに初期値に戻ることが確認された。

これらの結果から、グリーンティーのカテキン摂取は、紫外線による皮膚傷害に対して、皮膚の含水量、皮膚からの水分蒸散、密度、弾力性を改善することが示唆された。そしてこれらは短期的なものではなく、長期に摂取することによって得られる効果であることも示唆された。

 

私たち日本人にとってグリーンティーは日常生活で日々飲用するお茶であり、そのお茶により、体や肌の健やかさを維持したり、促進したりできることはとても嬉しいことである。

【参考】Heinrich U, Moore CE, De Spirt S, Tronnier H, Stahl W. Green tea polyphenols provide photoprotection, increase microcirculation, and modulate skin properties of women. J Nutr. 2011 Jun;141(6):1202-1208.

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